アベノミクス開始以降、相場環境が非常に良いので、ほとんどの投資家の成績はプラスになっています(銀行で悪質な投信を売られて買ってるような人は別として)。
大きなリスクを取って果敢に投資をした人のなかには、信じられないような成果を出した人もいます。
そして、その中の一部は投資手法を有料noteで販売したり、情報商材を出したりしています。
「3年で資産を10倍にした」とか「2年で億り人になった」という人が本を出したら「何か凄そう」と思ってしまいますよね?
特にその著者がツイッターでみんなにチヤホヤされていたり、書籍がバカ売れしているのを見ると、ますます偉人に見えてくるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
彼らが凄いというのは、あなたの錯覚かもしれません。
あなたが情報商材に高いお金を出す前に、読んでみて欲しい書籍があるので今日はそれを紹介したいと思います。
成功するのに必要なもの
昨日、ふろむださんの人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているという本を読みました。
この書籍では、最初の成功は、ほとんど運で決まると言い切っています。
実力も関係はあるが、最初はほとんど運。
そして、「成功者が自分をすごく見せること」に騙されるなといいます。
成功者は一度成功すると、周りがこの人は凄いと評価するので、次の事業や企画がたいしたことのないものでも勝手に有能な人が集まってきて協力してくれたり、注目してもらえるので、結果として成功しやすい。
これを成功者が持つ「錯覚資産」という。
ふろむださんは、上場企業の創業者で超有名ブロガーです。
誰もが「成功者」と認める人が「最初の成功はだいたい運」「成功者は錯覚資産があるから2度目以降は成功しやすくなる」と言い切るのはすごいです。
普通は「成功者は才能がある」とか「成功したのは自分の努力のおかげ」と言いたいはずです。そのほうが自分に得です。
錯覚資産に注意しなくてはいけない理由
「○○君がうまくいってるのは才能があるから」「成功できるかどうかは才能で決まる」「オレは頭が悪いから成功できない」と思い込んで人生を無駄にしかねません。
最初に成功できるかどうかは、運なんです。
こういうと「成功できるかどうかが運なら、何も努力すべきではないのか」と思われるかもしれませんがそれは違います。
運を運用して、最初に成功する確率を少しでも上げるにはどうすれば良いかも、この本には書かれています。
投資家の嘘
投資家でも、この錯覚資産を悪用している人がいます。
ここ10年で儲かっている投資家も、そのほとんどは運で儲かっているに過ぎません。
リーマンショックで株価が下がったあと、アベノミクスやアメリカ経済の好調によって、ぐんぐん株価が伸びたから、儲かっているんです。安く仕込めたあと株価が上がったからです。
アベノミクスがなかったら、ここまで儲かっていません。
アメリカ経済が、平均程度の伸びであれば、利益はかなり削られていたはずです。
今、たまたま株価が絶好調なだけです。
たまたまです。偶然です。運です。本当は別に何も凄いことなんてしてません。
不景気のときも好景気のときも結果を出せる本当に実力のある投資家なんて、この中に半分もいないはずです(一部、そういう才能や実力を持った人がいることは認めますが)。
盲信しないことです。
錯覚資産に騙されないように。
自分の脳の仕組みを知っておきましょう。
ふろむださんの本は、仕事で成功したりキャリアアップのために書かれていますが、投資を含む生活全般で他人に騙されないために有用な知識を得られます。
今年読んだ本の中では、間違いなく一番の本でした。
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